こちらの記事では、kintoneの基本を整理しつつ、「導入して終わり」ではなく、再設計・運用定着・戦略的な活用へとつなげる方向性を、中小企業診断士が分かりやすく解説します。
単に操作方法を学ぶのではなく、経営全体を見据えた設計や、部署横断で成果を生む仕組み作りのポイントも具体的にご紹介いたします。
⑴.kintoneとは?
kintoneはサイボウズが開発したクラウド型業務プラットフォームで、プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップで業務管理アプリを構築できる点が大きな特長です。
案件管理、CRM、日報、勤怠、在庫など、これまでExcelや紙で煩雑に管理していた業務を、数分でアプリ化できるため、既に数万社が導入しています。
一方で、多くの導入企業が「思ったほど定着しない」「活用が浅い」と感じているのも事実です。
これは仕組み自体の問題ではなく、導入後の運用設計や現場での使いこなしに十分な工夫がされていないことが原因となるケースが多く見られます。
こうした課題を解決し、kintoneを“成果につながる仕組み”として根付かせるには、導入後の 戦略的な業務設計 と 現場への教育・浸透 が欠かせません。
⑵.kintone導入済企業がまず直面するギャップ3選
①.現場で使われないUIになっている
システムは導入しても、日常的に現場で使われなければ意味がありません。UI(画面や操作性)が実際の業務フローや担当者の習慣に合っていないと、結局Excelや紙に逆戻りしてしまうケースが多く見られます。
「入力が面倒」「欲しい情報がすぐに見つからない」といった不満は、小さなストレスでも積み重なると利用定着を阻害します。
つまり、システムが“ある”ことと“使われる”ことは全くの別物です。
②.業務設計がないままシステムが乱立している
業務フローを整理せずにシステム導入を進めると、「案件管理はAツール」「勤怠はBツール」「経費はCツール」といった形でバラバラに乱立してしまいます。結果として情報が分散し、二重入力やデータ不整合が頻発します。(何より効率が悪く、現場のモチベーションが低下し続けます…)
本来、業務改善のために導入したシステムが、新たな管理負担を生む逆効果に陥ることも珍しくありません。
解決には、まず“業務設計”という土台を整え、最適な範囲と役割を定義したうえでシステムを組み合わせることが不可欠です。
③.データは蓄積されるが、経営判断に活かせていない
kintoneをはじめとする業務システムには日々膨大なデータが蓄積されます。しかし、そのままでは「入力された記録」でしかなく、経営判断や戦略立案に直結しません。
たとえば、売上データも「誰が」「どの商品で」「どの顧客に」売ったのかを整理・集計し、利益率や生産性と結び付けることで初めて意味を持ちます。データは蓄積するだけでは宝の持ち腐れであり、“加工して活用する設計”があってこそ、経営の意思決定を後押しする強力な武器となります。
こうした状況に陥ると、業務改善の芽を摘み、せっかくの導入投資が“眠った資産”になってしまいます…。
弊社では、このギャップを解消するために、「設計 → プロトタイプ → 現場レビュー → 定着」という短期PDCAサイクルを採用。机上の設計にとどまらず、実際の現場で試しながら改善を重ねることで、定着と成果創出を同時に実現します。
⑶.改めて整理:kintoneの基本機能
⑷.導入済企業が”次に取り組むべきテーマ”
・定着設計
システムは導入して終わりではなく、“使われ続ける仕組み”にすることが重要です。プロトタイプを素早く作り、現場の声を反映して改善を重ねる短期PDCAにより、自然と業務に馴染む運用を実現します。
・戦略可視化
日々の入力を単なる記録にとどめず、売上・粗利・生産性といった経営のKPIに変換することで、経営判断に直結する情報資産となります。グラフやダッシュボードで視覚化すれば、現場と経営が同じ目線で状況を把握できます。
・運用効率化
現場では「承認が滞る」「入力が面倒」「誤入力が多い」といった声がよく聞かれます。承認フローの自動化、入力補助機能の設計、チェック機能によるエラー防止を組み合わせることで、余計なストレスやミスを大幅に削減します。
・定量評価
「どれくらい効率化されたのか」を数値で把握することが、改善の継続性を高めます。時間削減・コスト削減・投資対効果を管理会計の視点で可視化することで、現場も経営も納得感を持って次の改善に取り組むことができます。
⑸.kintoneを「現場の業務改善」から「経営戦略の基盤」へ進化させるには
kintoneは使い続けることで現場を楽にし、その成果を経営判断材料へ変える“武器”になります。
そのために私たちは、「本質的な戦略的設計」と「現場に根付く教育」の両輪を大切にしています。
単なるシステム導入や表面的な効率化ではなく、貴社の業務フローや経営方針を丁寧に理解したうえで、最適な仕組みを一緒に描きます。
さらに、その仕組みを“使える”だけでなく“使い続けられる”ものにするために、社員の方々が日常業務で自然に活用できるよう教育・伴走を徹底。現場に根付くことで、初めて成果が持続的に生まれます。
「仕組みを設計し、社内に根付かせ、経営成果につなげる」──これが私たちのコンサルティングの本質です!
⑹.最後に
kintoneを導入したものの、思ったような成果につながらない…、そんな声をよく耳にします。
同じようなお悩みをお持ちでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。雑談レベルからでも大歓迎です。
御社の状況をお聞かせいただければ、具体的な改善のヒントをお持ち帰りいただけます!
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